やはり世界史が絡むととたんに
興味が薄くなってしまうのかもしれない。
ところで「兌換」って読み方は?
最初は読めませんでした...
だかん、交換することを意味するらしい。
そう書けば良いのにって違うか、
金融の専門用語だろうか?
こんな著者の問いかけがある。
「金融」というだけで何か難しいものだと
感じる人も多いのではないでしょうか?
はい、そうですね、
専門家だけが扱うものとして勝手に思い込んでいますよ。
確かに投信とかでも信託財産留保額?
何それ、はぁ?っという感じである。
ところで「金融」という言葉は英語のfinanceに対して
あてがわれた明治時代の造語なんだとか。
福沢諭吉の「西洋事情」の中に
金貨の融通を盛んにし世の便益なりとあるので
この「金貨の融通」を略して金融になったと思われるようだ。
そういう雑学チックなところは面白い。
金融とは、人間の欲が生んだ悪弊か?
それとも叡智の営みなのか?
シュメール人が発明したといわれる文字は
貸借記録の必要に迫られたものだったのだ。
ルネサンス期のイタリアに生まれた銀行・保険業、
そして大航海時代が自由な金融市場をもたらし、
国家間の戦争が株式・債券の基礎となった。
そして今日では進化したはずの国際市場で
相変わらずデフレ・インフレ・バブルが繰り返される。。。
金融史を振り返っても、私たちに分かることは
先行きの予測はまったく持って困難であるということだ。
読んだからといってお金持ちにはなれないが、
難しいといわれる金融を考えるためには少々の助けにはなると思う一冊である。