似たような本はそれこそ、ゴマンとあるように思う。
しかし、同じことでもいろいろな意見があって、
十人十色と言う言葉からも分かるように、
人間みな同じということはないのである。
様々な本から学ぶことで、また違った見方もできるようになるはずだ。
要は多様性を身につけるということも心がけたい。
そんな思いを意識したのか、はたまた借りてるやからタダやし、
通勤時間の暇つぶしもかねて経済のことを学んでおけば、
今後自分の生き延びるためのスキルとして活用できるという考えが
あったのかもしれない。
本書の最もよいところは出てきた大事なキーワードがすぐ下に記載してあり
理解しながら読み進めることができる点である。
やはり経済を学び本質を理解するということは
誰もが身につけるべき必須スキルだと感じる。
本書では高い経済成長の時代はもう終わっており、
税財政の見直しが急務だと述べられている。
確かに日ごろ取られているだけにしか思えない税金、
用途を明らかに、貴重な財源だからと継続されている暫定税率とか
いい加減にやめてくれとか思うところもある。
ただ、ついにあがってしまう消費税も
実行されれば間違いなく景気回復の腰折れになると思う。
しかし、先延ばしにしても今のままでは、それだけ赤字が膨らむという状況である。
痛みを伴う改革に向けて、当面はその不安だけしかない...
次に、少し前に騒がれていたTPPは、最近聞かないのは気のせいか?
生産がシフトしていくべきという貿易の話も読んでおきたいところだ。
あとぜひとも理解しておきたいところが、第3講の社会保障の話だろう。
まったくもって疑わしい話ではあるのだが、
本書では全くもらえないほどダメではないと言われている
年金と医療について述べられている。
診療費を市場任せにすると法外な値段になるから
国が決めないといけないのだとか。
そのほかにも諦めたくない経済成長の話とか、
世の中にお金を巡らせなければならない金融の話とか、
人は何故紙切れ(紙幣)を欲しがるのかとか、
市場メカニズムの話とか
どこから読んでもかまわない11講をしっかりと読めば、
確かにみんなの意見にはだまされないようになる
キッカケをつかむことができることは間違いない一冊である。