あまのじゃくな人は月曜日に読まないで、
火曜日に読む。
あとしっかりやると9分ではとても考え切らないプログラムだろう。
ビジネス書はリーダーシップについて書いたものもたくさんある。
なかでも本書の始まりは、
いきなり山登りの話だから少し変わっている部類に入ると思う。
山登りの今にも挫けそうな状況とリーダーシップが
どのように関連するのだろうか、と疑問に思うところもあった。
実は微妙に関係しており、
登山ガイドはメンバ全員を頂上まで連れて行き
無事に下山させるという管理者の立場が
リーダーとしての役割を求められているのだ。
そのような人ならば、時には引き返す決断もしなければ
いけない状況において迅速に適切な行動を取ることができる。
そんなマインドを育てるために必要な事柄を9つにまとめ、
それぞれの解説が行われている。
そのままキーとなる9つを上げてみると、
気配り、挑戦と達成、評価、意義、自主性、成長、絆、遊び、手本となる。
ところで、この人についていきたいと思えるような
魅力的な人に出会ったことはあるだろうか。
中々そういった人には巡り会えないと悩んでいるのなら、
9つのスキルをモノにして自分がそうなることを考えてみてはどうだろうか。
本書はこの9項目をそれぞれ短くまとめているし、
1つ終わると理解しておくべきこと、行動のヒント、問いかけがあるので、
章のまとめにしっかりとやるのがいいだろう。
最近分かったのだが、やはり人というのはインプットだけでは身につかない。
アウトプットの場も積極的に活用しなければならないということだ。
これらの問いかけを課題として、
しっかり考え自分なりの答えを出すことが必要なのである。
リーダーはそのための後押しができなければならない。
あと大事なのがフィードバックだ。
これは実体験からも言えることなのだが、
何かを成し遂げた時、それが自分以外の立場から客観的に見ると
どうなのかというところをきちんと伝えないと成長につながらない。
さらに必要だと思うのが2つめの給料を提供できることだろう。
どういうことかというと仕事をするという意義が
労働対価の一部であると実感できることだと定義している。
でもこれではまだわかりにくい。
要は仕事へのモチベーションが限りなく高まれば
お金が全てという考えを改めることが出来ると言いたいらしい。
その他にも部下の育成法であったり、
絆を深めるためにするべきことについても述べられている。
月曜朝のルーチンワークとして、
まずはチームをうまく回すためにも、
そしてやがて来るであろう良き出会いと
自分自身のヒューマンスキル向上にはぜひとも活用したい
体系的な方法を学べる一冊である。
因みに最後には、あれだけ諦めそうだった頂上への到達と
最高の景色を楽しんだようである。
めでたし、めでたし。