前にこの作家の本を読んだときは、
過度の期待があったのか読了後は
若干の失望感を抱いたものだ。
しかし、今回この本を読んでそれは誤りであると思いなおす程、内容が良かったのだ。
特に筆者が仕事の悩みや不安に答えるところの快刀乱麻っぷりが素敵すぎる。
それはもうバッサリと、それを言っちゃあオシマイよって程シンプルに答えている。
もうね、すがる思いで質問した人が可哀想になるくらいに(笑)
心が冷たいと感じるどころか、ザクザクと心に刺さるものを感じたのだ。
今回はマジで実際に会って対談動画を残しておきたいほどに話してみたいと思った。
仕事が全てではないと言えるのだから、達観していると思う。
「人は働くために生きているのではない」なんてなかなか言えないことだと思う。
仕事をしてないと一人前ではないし、
もちろん仕事内容もバイトやパートでは論外で、
大企業の正社員でなきゃ恥ずかしいとか、
自分の好きな仕事を見つけなきゃならないとか、
仕事でガッポリ稼いでる奴がエライとか、
これまでそれが当たり前のように思い込まされて来たことを
軒並み否定されたようで、頭にガツンと衝撃を受けたような気になる。
そして、仕事の目的は何であるかとは
言うまでもなく生きるために金を稼ぐということだが、
これはもう呼吸をするようにやっていかなければ
社会で生きていくことはできない。
それはそうだ、理不尽なことでも、面倒なことでも、
ダルくても、意味がわからなくても、
やれば金が貰えるのだからそれは本当にアリガタイのかもしれない。
あと、今良いものは今後は悪くなるものだから、
集中するのは危険なのだという指摘がある。
若いと歴史や時代が測れないからそうなるかもしれないと言っている。
では、若くないのに毎回それに集中した頃には峠を超えており、
ちっともオイシイ思いができていない場合は一体...
流されないためには自分で判断するしかないのである。
自分にウソはつけないので、何が価値あることなのかを見極めながら、
本当に良いというものを信じて突き進めばイメージした将来に
近づくことができるのだろう、恐らく。
それと自分に投資をし続けなければならないのは、間違いないようだ。
例えば本を読むとか、
なお著者の場合はかなり高度なものを除いては
資格をとることはあまりオススメしていない。
あるに越したことはないが、必須ってわけでもないからだ。
確かに自分に当てはめてみると関係する情報処理系の資格なんて
実務でバリバリやってる人でさえ持ってないケースはよくある。
逆に実務からきしでも高度な資格持ってたりとか?
この謎はまったくもって理解に苦しむところではあるのだが。
その他にもこれからの仕事についての考察であるとか、
(因みにやはりアマゾンとかの通販はますます伸びてくる見通しが立っている様子)
あとがきにおいても、なりたかったらそうしているはずだという指摘や
自分の生き方を検索しても解が見つかるわけがないという話もあり、
とにかく一般論でも、抽象的でもこう考えることで
少しは現代社会のストレス軽減になるような気がする、
そんな思いを抱くこれはヒットだ!の一冊である。