2013年11月29日金曜日

2020年 石油超大国になるアメリカ--追い詰められる中国 決断を迫られる日本、という本を読んだ。

石油と言えば中東でしょう 

ところがこれからアメリカが石油で大成功的な

タイトルでは気になるので読んでみない訳にはいかないでしょう、

という例によってタイトル借りな本なのだが、正直スイスイ読めるなどということはなかった。

難易度が高いと何が論点なのかが頭に入ってこない、そんな部類の本であるかもしれない。

しかし、その中でも印象的だったのがアメリカが天然ガスの輸出に

力を入れ始めたというのがある。

そもそも天然ガスはアメリカでは余分なものという取扱いだったのだそうな。

高カロリーな食生活は余分だとは思わないのかしら。

また、シェールオイルとシェールガスも設備十分で次世代エネルギーとして

期待が高まるものらしい。

因みにこういうエネルギー関連の話題は先見の明に触れる機会として

結構おもしろいのではなかろうか、と思う。

そのほかには2章の戦争より外交戦略に力を入れる、

3章スーパーパワーでなくなるという話の中で、

ブッシュ大統領やオバマ大統領とアフガンの関係とかも、

その実が分かれば思わず、へぇと言いたくなった。

ここで引いたら負けやで!みたいなものがあって、もう引くに引けないような状況である模様。

また、後半部分では、中国がアジアを我が物顔に勢力を拡大しようと目論むも

ちっとも豊かになっていない話も読んでなるほどと思ってしまう。

生活水準が上がってないのは輸出で稼いだ金を

国営企業が浪費し続けているからだと述べられている。

また当の中国も貨幣価値の弱体化が進んでいるようだ。

もっともマネばかりで、しかもその品物の品質が著しく悪いものを作りながらも、

これっぽっちも悪びれない!?その国民性にはただ驚かされる。

あまり調子に乗っていると、バチがあたるなきっと...

もっとも、結論としては反中感情剥き出し、アメリカ最強説を唱えつつも

いったい日本はどうすりゃいいの?ということを考えるには

ちょうどこれにあった内容だった。

ただ、ビジネスマン必読といえるかは、難しいところであるが

もし、万が一、気が向いたのなら読んでもいいかもしれない一冊である。


2013年11月27日水曜日

「一緒に仕事ができて良かった!」と部下が喜んで働くチームを作る52の方法、という本を読んだ。

それは、英語の微妙なニュアンスが伝わらなかったりだとか、

そのままカタカナになっていることが一因なのだろうか。

やはり、外国人著者の翻訳本は面白くないものが多いのではないかと、

どうしてもそう思ってしまう。

実際に52の方法は最後の方につらつらと記載されている。

それまでの部分は、もっと大きなくくりで2部にわたってまとめている。

流石にそれら、52の方法をすべて羅列していくのは無駄だろうから、

ここでは気になった一文などを紹介していく形に留めておきたいと思う。

まず最も大事なことは「信頼」だ。

信頼しあえる会社ならば成長できる、そうした企業文化が機能すれば万事うまくいくのだそうだ。

企業を強靭化するための施策としては次の7つがある。

1. 危機を定義する
2. 顧客に焦点を合わせる
3. 俊敏になる
4. すべてを共有化する
5. 部下の才能を見出す
6. 互いに応援しあう
7. 責任を明確にする

これら詳細の解説は本書を読めばすぐわかるので、書いたりしない。

やはり、コミュニケーションの不備で情報が伝わらなかったり、

相手を思いやる気持ちがなければ、企業は成長できないのだと分かる。

至極当たり前のことだが、これが完璧にできている会社などは、そういくつもあるものではない。

中途半端だと、ついていきたくないリーダーとして

プロジェクトも回らない、そしてお金も回らないという悪循環になる。

また、本書で取り上げられており興味深い話はペプシ・チャレンジの報酬制度だ。

インセンティブ無くして、部下のモチベーションを下げるだけだ。

これは何かというとペプシコーラをどの様な戦略で販売していくかを研究した事例である。

スローガンはWe Sell Soda. 焦点を絞り込み、次の4つの価値観で収益をあげたのだという。

1. 地元市場での成功を固めよう
2. 今行動しよう。今日やろう。結果を出そう。
3. 目標を定め、進捗をチェックし、絶対勝とう
4. 互いに敬意を持とう

こういったいいところは、素直に取り入れて成功へのステップとしておきたい。

他にもいろいろとリーダー関連書籍と似たような、何処かでみた内容が

出てはいるような気がするのだが、要約があるので

そこをみてザックリと掴んでいければ、これからの自分に必要な力をつけることが

できるように思う。

ただ、結局52の方法とは何か、のまとめ方が個人的に好きなはなれないので、

おススメ度は、あまり高くはない1冊である。


2013年11月19日火曜日

いろどり社会が日本を変える、という本を読んだ。

いろどりってなんだ? と思いつつ取り敢えず借りてみた本である。

平たく言うと、老婆たちの葉っぱビジネスをそういうブランドとしてやっているということだ。

ここで初めて、いろどりとは「つまもの」のことを意味するのかと判明。

だからビジネスになる葉っぱとは、あの「料理に添えてあるつまもの」のことだ。

決してそこらに落ちてる葉っぱではない...

人や町、企業をつなぎ、事業を発展させることを生業とするプロデューサーが

地方都市で老人むけ町おこしビジネスをプロデュースしたことを事例として取り上げて

解説されているようだ。

たかがつまものかと思っていたが、これを主役にするための生産活動が

いろどりの方針でコンセプトは彩・食・健・美だそうだ。

そしてこの本のよい所は随所にイメージさせやすくするためのビジネスの図があることだ。

さらに、驚かされるのが田舎に普及したITで80代のおばあちゃんですら

PCやタブレットなど情報端末を活用し、PDCAサイクルで脳を活性化させ

生き生きとした生活を楽しんでいるのだとか。

孫にスマートフォンを買ってやったりしているそうな。

全くもって意外な事実だ。

このいろどりを農業だけでなく、漁業や商工業、創作活動やボランティアにまで広めて、

幸せな生活を送るためのいろどり社会をつくり日本を変えることができると述べている。

あとの章では成功法則と応用の解説がある。

そこにある7つの成功法則とはこれまでにあるビジネス書などとも共通した内容になっている。

やはり、王道なしなのだ。

愚直にそれぞれをこなしていかなければならないのだと分かる。

ただ、自分一人でここまで考えて実践するのは中々難しい、ほぼ不可能に近いかもしれない。

先人の英知の結晶を僅か数時間でトレースできるのが、読書のいいところだ。

因みにこの本は、いつもの自己啓発系の本としては大絶賛するほどの内容ではないと感じた。

しかし、ビジネスを図解して説明するためとか、後半のいろどり社会のまちづくり教育から目を惹く

キャッチコピーを探してみる分には参考書レベルにはいいかもしれない一冊である。


2013年11月12日火曜日

悩めるリーダーの羅針盤、という本を読んだ。

まず、驚いたことを書いておこう。

以前この著者の別の本を読んだという内容をツイートしたところ、

何と著者本人からリツイートがあったのだ。

正直、それはそれは驚いたものだ。

まさか突然本人から反応があるとは思いもしなかったからだ。

しかし、今回この本にその理由が書いてあった。

まさかの自分の本に対する読者の反応をWebで検索されていたのであった。

謎が一つ解決したところで、肝心の内容に触れよう。

やはり、出来るリーダーの思考は同じところに行きつくのだとわかる。

なぜならこの本の中でも、先日書いた

「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方 と共通する部分があるからだ。

しかも日本が誇るリーダーたちから学ぶことという章でもバッチリ取り上げられている。

ところで、タイトルにもあるようにきっとこの本を手に取るのは悩んでいる人だろう。

グッジョブ!仕事の割に給料に反映されない今の時代にピッタリ合った内容になっている。

リーダーシップの在り方も変化していることにあわせ、

イマドキのリーダーに役立つ知恵の本を目指したとのことだ。

面白かった部分を挙げると、リーダーシップといえば、

天性のカリスマみたいなものがある人しかできないように思われがちだが、

スキルとして誰もが再現できるものとしていることだ。

そして、即決力を鍛える2つのコツは優柔不断な自分にもピッタリ。

また、チームの力をアップするリーダー術はぜひとも実践していきたいことが記載してある。

5章の歴史上の武将に学ぶリーダーシップのところでの豊臣秀吉の話。

キーワード「人心掌握術」、おぉこれは以前あの与沢翼の動画で

こんなタイトルのものがあった気がするぞ、そういえば。完全に脱線した。。。

再び日本の各リーダーに戻るとサッカーの長谷部誠、ソフトバンクの孫正義、

ユニクロの柳井正、落合博満、ローソンの新浪剛史、といった敏腕リーダーの手法なども

とても参考になる。200ページの中に短く凝縮させて重要なことがちりばめられている。

通勤時間の行き帰りで読めると思うので、

悩んでいるリーダーでなくても是非とも読んでおきたい一冊である。

2013年11月4日月曜日

金融ニッポン 市場再生への道、という本を読んだ。

まぁ、ほぼそのように捉えてもらっても間違いないだろう、と思う。

何せはじめにの部分にそう書いてあるのだから。。。(^^;)

曰く、日本経済は復活への好機を迎えているらしい。

確かに最近までの株価上昇、急落という波はあるものの、景気の気つまり気持ちの面では

少し上向きにはなってきたように思える。(これは単なるマスコミの誘導か?)

で、肝心の内容としては、主に日経新聞1面に掲載した内容と関連記事の

再編および経済関係?金融関係?の識者インタビューだ。

まぁ、普段新聞を読まないと別に使い古しとかそういう気にはならず新鮮に読める。

市場再生への道の一つとしては、成長分野にお金を流す仕組みをつくることらしい。

その中の一つとして長期投資を促す優遇税制の導入、所謂「日本版ISA」がある。

何それと思う方は例によってグーグル先生に聞いていただきたい。

それでも、イマイチつかみどころがない気がするのではあるが。

簡単に言うと、株式売却益の軽減税率が廃止されるので、

代わりに小額投資非課税制度を導入することだ。

もっと具体的には24年までの10年間に限り専用口座で株や投信を行うと、

買ってから5年は配当や売却益が非課税になるという制度なのだ。

だからといって何で、わざわざ新しく口座を開設しなければならないのか。

元々の口座に小額しかない場合は、ハッキリ言ってただの手間にしかならない。

現状、そちらの口座に入金できる余裕のある人間ばかりではないだろうに。

おそらく年間100万を超える資産運用をしているような、資産家にはとても身近な話題だ。

はたして、5年後に口座を移管する必要はあるのか?

慌てず、騒がず様子見をして、後から始めた人だけが得することなどはないか?

どうもいい加減な制度だと感じるのは私だけだろうか。。。

因みに現時点ではその取引用口座を準備してはいない。

今ある口座への影響は全く分かってないが、税率が戻ったら大変なのか?

銀行に預けるよりはよっぽど儲かっているような気がするが、

これがマイナスになるほど損害になるとか!?

2章は個人投資家の分析、3章は金融行政の模索、と最後の4章は地方を再生させる

という構成になっており、つまるところお金に関する知識を身につけ

資産運用で経済再生への道を作り、成長戦略にしていきましょうと

述べられているような気がする。

インパクトは弱いが読んでおいてもいいと思える1冊である。


金融ニッポン 市場再生への道